一発芸

 今年は仕事の都合で年末年始と帰省できないため、クリスマスも大晦日もお正月も、静かに過ごす事となりました。それだと少々寂しいので、同じく仕事の関係で帰省しない友人と共に、お互いの寂しさを紛らわすべく、鳥を見に行って来ました。

Oowasi
オオワシ

 訪れたのは、以前にコクガンを観察した道東の海辺。あれから季節が少し進んだので、道沿いの電柱の上からオオワシが出迎えてくれました。冬の道東の海辺ではごく普通に見る事ができる猛禽ですが、実は世界的に見てもユーラシア大陸の極東地域一帯にしか分布していないため、欧米の鳥好きの人がわざわざ北海道まで観察に来るほどだそうです。

Abi
アビ

Keasinosuri
ケアシノスリ

 午前中は海辺で海洋生のコオリガモやアビといった水鳥をゆっくり眺め、午後は陸側で観察を行ったのですが、個人的に特に嬉しい出会いとなったのがケアシノスリでした。
 実は、今回の観察での最大の目標の一つがこのケアシノスリで、最近入ったという情報を頼りにしていたのですが、留まっていてくれて助かりました。観察中は、電柱の上で草原を凝視している時間が多く、時々飛び立ってホバリングも交えた飛行からの急降下で、小動物(おそらくエゾヤチネズミ)を捕らえていました。その綺麗な白さが雪国にはお似合いですね。

Kitakitune1
キタキツネ

 観察中、ふと生きものの気配に周りを見回すと、そこにはキタキツネが。かなり人慣れしているようで、餌を期待してか、しばらく近くをうろうろしていました。

Kitakitune2
キタキツネ「一発芸するよ!『稲荷寿司』」

、、、という感じの可愛らしいおねだりポーズですが、野生動物ですので餌付けは厳禁です。道東に来る際は惑わされぬようにご注意を。

 ちなみに、このキタキツネに遭遇した後、お昼を食べにコンビニに立ち寄ったのですが、友人はあろうことか、どん兵衛の天ぷらそばをチョイスしていました(そこは流れ的に、きつねそばorうどんではないのか?)。
 サクサク音を立てながらそばを啜る友人の横で、どん兵衛のCMの

どんぎつね「なんで、きつねうどんじゃないんですか?」「あぁやめて! 裏切りの音がする!」

が、頭を過りました。

Freezebay

 この日は最高気温が幸運にもプラスで、しかも海風も弱く穏やかな中、目当てとしていた鳥も無事に見る事ができて、友人共々寂しさもほぐれた一日でした。

道東某所 2017年12月23日

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冬の使者

Frost

 最高気温が氷点下2℃だったこの日。もしかしたら、まだトンボがいるかも、、、という儚い希望を抱きつつ、アカネ類が多く飛んでいた場所へ行ってみると、案の定、池は天然のスケートリンクになっていました。氷の表面には転々と霜の花が咲いており、ディズニー映画『FANTASIA』の花のワルツの一幕を彷彿とさせました。

Swan1

Swan2

 冬の使者であるオオハクチョウも、続々と集まって来ています。

 この写真の撮影から3日後の12月5日。道東の私が住んでいる地域では、30センチの積雪となりました。朝は家の周りの雪かきをして出勤し、出勤した先では午前・午後と職場の雪かきで、この日の行動はほぼ雪かきで終わりました。東京で雪かきをする事など、年に1〜2回あるか無いかというところですから中々大変でしたが、職場の先輩曰く、『この時期の雪は乾いていてサラサラだから楽勝。2〜3月の雪は湿り気を帯びて重くなるから超大変』という事でした、、、。

 来る冬本番の除雪に備えて、少しは筋トレをしておいた方が良さそうですね。

弟子屈町 2017年12月2日

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黒雁行

 11月に入り、既に最低気温が連日−10℃前後の日々となりましたが、何とか生きています。日本海側ほどでは無いにしても、一晩で10センチくらい雪が積もる事もあり、これが東京だったら大混乱だろうなと感じつつ、朝一で車の雪を降ろす今日この頃です。
 今回は、道東在住の専門学校時代の友人に誘われて、鳥の観察会に行って来ました。

Kitakitune
キタキツネ

 海沿いに向かって車を走らせる事、約2時間。途中で友人と合流し、観察会を行う場所に着くと、防波堤上からキタキツネが何とも凛々しい姿で出迎えてくれました。

Kokugan1
移動するコクガン

 今回の観察会のメインはコクガンとユキホオジロ。どちらも珍しい鳥との事で、特にコクガンについてはアジアおよび日本国内では最大の集結地らしく、現地在住の鳥類研究者の方からレクチャーを受けながら、海風が吹き荒ぶ中、観察ポイントまで向かいました。

Kokugan2

Kokugan3

 遠く水面を漂うコクガンの群れを前に、体感温度おそらく−10℃と思われる環境で、手足を動かしたりして暖を取り、居合わせた方々と会話もしつつ待つ事しばらく。夕闇が迫る頃に、突如としてコクガンの群れが舞い上がり、雁行(がんこう:ガンが編隊を組みながら移動する事)を次々と繰り広げていきました。このコクガンの雁行を見る事ができるのも、おそらく今回の観察地だけだそうです。
 ユキホオジロについては、この雁行の直前に近くの草地に現れたのですが、飛ぶ姿が名前の如く雪が舞う様でした。

Sunset

 寒さの面では少々過酷な一時でしたが、道東に来なければ一生見る事も無かったであろう鳥達を間近に観察する事ができ、貴重な経験となりました。

 雪のため、トンボ観察は翌年の5月頃までお休みとなりますが、冬の間はなるべく家には閉じ篭らずに、冬の渡り鳥や景色でも楽しみながら過ごそうかと思います。

道東某所 2017年11月25日

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彫刻家

 台風が来る直前の休日。嵐の気配が漂う空気の中、駄目もとでトンボ観察にでかけましたが、流石に成果は無しでした。しかし、ふと耳をすませると、水辺のそばにある森の中から何やら音が聞こえます。

Primevalforest
道東の深い森

 森と一言でまとめてしまいましたが、そこは人がほとんど立ち入った事が無いのではと思われる原生林同然の環境(*調べたところ二次林でした)、アカエゾマツやトドマツ、エゾマツといった道東を代表する針葉樹が優占する美しい森です。外から森を見ると薄暗い感じがするのですが、中に入ってみれば意外と明るく、針葉樹の枯葉と蘚苔類に覆われたふかふかの地面には、獣道らしき物も続いています。
 今にも、樹の影からヒグマかエゾシカが現れそうな雰囲気の中、森の入り口に静かに立って、気配を殺しながら「カツカツ」と樹を叩く音がする方に注意深く目を凝らすと、

Kumagera
クマゲラ♀

 そこには熊、、、ではなくては、クマゲラの姿が! これまで剥製は何度か見ていましたが、実物を見るとその大きさには改めて驚かされました。最初はカラスかと思ったほどです。それはともかく、まさかクマゲラをすぐ目の前で見る事ができるとは、これは実に感動しました!

 熊の名が付くだけあって樹を突く音もなかなかに大きく、コゲラやアカゲラなどの小型〜中型のキツツキ類の「コツコツ」「コトコト」といった密やかな物ではなく、「カツカツ」「ガツガツ」という豪快な音でした。その音と共に得る食べ物は、主に樹木内に隠れているカミキリムシの幼虫やアリとの事。これだけ大きな鳥を養うには、相当量の昆虫が必要でしょうから、美しさだけでは無い森の力を垣間見た様な気がしました。

 空気が冷えるこれからの季節、彫刻家の様なキツツキ達の色々な音が、森の中から聞こえて来そうです。

弟子屈町 2017年10月21日

*道東地域は、明治以降から特に第二次大戦後の復興時期にかけて、林業や酪農目的で全国各地から大勢が入植したので、いわゆる原生林に近い状態で残っている場所は非常に少ないそうです。

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杓文字

 アカネ観察の翌日。この日は、以前に友人から教えて貰った鳥観察に最適なオホーツク海側の場所へと、勉強も兼ねて足を運びました。

Himeuzurasigi
エリマキシギ

 鳥に関しては素人なので、フィールドスコープはおろか双眼鏡すら持っていないのですが、教えて貰った場所のビジターセンターには観察道具が一式揃っているので、日がな一日鳥見を堪能できました。
 しかし、やはり見ていると少しは写真にも納めたくなってくるものです。たまたま、手持ちの望遠レンズでも撮れる位置にいた鳥を撮影してみたところ、どうやら判別が難しそうなシギの仲間、、、。センター内の図鑑と照らし合わせてみたのですが、冬羽のエリマキシギでしょうか??(追記:鳥類の専門家から、エリマキシギとのお墨付きを貰いました)
 素人が、よりにもよってシギ・チドリ類に手を出すのは無謀ですが、個人的にシギ・チドリの格好は中々にかわいいと思うので、是非とも1種でも多く覚えたい今日この頃です。

Kuroturaherasagi1
クロツラヘラサギ(左)・アオサギ(右・奥)

 そんな素人の私でも、このクロツラヘラサギはわかりました。水辺ではお馴染みのアオサギ達にしれっと混じっている姿が、ちょっと面白いですね。「きみ、なんか白くない?」とか思われてそうですが。後で調べてわかりましたが、そこそこ珍しい鳥だそうです。

Kuroturaherasagi2_2

 望遠レンズだとぎりぎりそれとわかる距離ではあったものの、杓文字を思わせる特徴的な嘴がわかります。
 遠すぎて写真には撮れませんでしたが、他にもオオハクチョウやヒシクイ、オナガガモが見られ、冬の鳥達と共に季節の移り変わりを感じました。

網走市 2017年10月15日

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縦横無尽

 先日の土曜日。所用で根室海峡側へと行って来ました。

Umineko1
ウミネコ

 北方領土を臨む海辺に出ると、消波ブロックの上にウミネコの姿が。

Umineko2
整列〜!

 しかも、お行儀良く出っ張りに1羽ずつ止まって、皆風上に頭を向けていました。それぞれ定位置が決まっていたら更に面白いですね。

Gojyukara
シロハラゴジュウカラ

 その翌日の日曜日、別の用で今度は太平洋側へ。用事の前に近くの森へ立ち寄りました。両日共に、自宅から目的地まで片道2時間近く車を走らせたのですが、信号がほとんど無い上に道路が広くて走りやすいので、運転していてストレスを感じないのが道東(北海道の?)の良いところです。

Shimarisu1

Shimarisu2
エゾシマリス

 シロハラゴジュウカラやハシブトガラが飛び交う森を歩いていると、小さな物音と共に目の前にエゾシマリスが現れました。あまりの可愛さ故に、アイドルの追っかけ宜しく、しばらく激写してしまいました。

別海町 2017年10月7日
釧路町 2017年10月8日

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