灼熱の記憶

Forest

 エゾヤマザクラがあっという間に散ってしまい、気がつけば新緑が眩しい時期になりました。

Miyamahansyouzuru
ミヤマハンショウヅル

Kushirowachigaisou
クシロワチガイソウ

Aodaisyou
アオダイショウ

 カッコウやエゾハルゼミの声が響く中、ムカシトンボを探してとある林道(以前とは別の)を訪れたのですが、2万5千分の1地図をどう見比べても沢や林道の位置が所々で違っており、この数年の間にかなりの撹乱があったようでした。道端の草花を眺めつつ、不意に茂みから現れたアオダイショウに驚きながらも奥まで進みましたが、羽化の痕跡や素早く飛ぶ黒い影も無く、意外にも本州の様にはすんなりと行かないようです。

 しかし、収穫無しかと引き返してしばらくした時、不意に足下へ現れたあるチョウに目が釘付けになりました。

Cyamadaraseseri
チャマダラセセリ

 なんと、チャマダラセセリです。いやまさか、見渡しても荒れ地や草地が無い林道で出くわすとは思ってもいませんでしたが、林道の轍(わだち)には食草のミツバツチグリがわずかに生えており、もしかしたら、深そうに見える森のどこかに、秘密の草地でもあったのかもしれません。

 そういえば、かれこれ5年前。蝶屋の先輩に誘われて関東北部へ本種を探しに行った事がありましたが、あの時は真夏でしかも終日晴れで、生息地は日影が皆無の場所だったので、灼熱の太陽光の下、乾涸びる思いで探した記憶が残っています。
 今回も終日晴れで、25℃越えの北海道としては暑い日でしたが、どうもチャマダラセセリには灼熱の記憶がセットで付きそうです。

道東 2018年5月29日

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早春の集会

Snow
4月7日の自宅付近

 全国的に春めいて来ましたが、4月上旬の北海道はと言うと、こんな景色です。いや〜、、、流石は北海道。「夏タイヤへの交換は、5月の連休が明けるまで待て」と地元の方から聞いていましたが、本当にその通りです。しかし、日中の気温が10℃近くまでにはなって来たので、翌日にはあっという間に融けてしまいました。

Loggingroad

 それから約一週間。雪もすっかり融けた頃、前から気になっていた林道へと初めて行って来ました。

Ezoengosaku
エゾエンゴサク

 ふと足下を見れば、早春の北海道を代表するエゾエンゴサクの一番手が、可憐に咲いていました。綺麗な青色も然ることながら、この佇まいがなんともかわいらしい!

Erutateha1
エルタテハ

 道端にはエルタテハの賑やかな集会が。何事かとその下をよく見ると、タヌキの糞がありました、、、。フンコロガシ類もそうですが、糞に集まる昆虫って綺麗な種類が多いですよね。まあ、彼らにとってはご馳走なのでしょうが。

Erutateha2

Erutateha3

 こちらでも別の集会が。ここの集会は少しお洒落で、切り倒されたケヤマハンノキの樹液を舐めているようでした。花が数えるほどしか無いこの時期に、よくぞ嗅ぎ付けて来るものですね。
 材がやたらと赤いので、発酵でもしているのかと思ったのですが、ケヤマハンノキは切ってからしばらく経つと材が真っ赤になるそうです。

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 この時期は、人間界でも総会やら歓迎会やら集会が何かと多い時期なので、妙に親近感が湧いてしまいました。越冬明けの、遅めの新年会というところでしょうか。

 やたらとエルタテハに遭遇しましたが、本当の目的はムカシトンボの上陸幼虫(もしくは雪上歩行)。今回の林道での採集例が古い記録にあったので、様子見で来てはみたのですが、林道の奥にあった残雪は獣の足跡だらけで、おまけにエゾヒグマの目撃例が先日出たばかり。という訳で、雰囲気だけも感じて深追いするのは止めました。クマさん方の集会のご馳走になる訳にはいきませんからね。

弟子屈町 2018年4月17日

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日だまり

Akitabuki
アキタブキ

 東京出張から戻ってみると季節が少し進んでおり、そこかしこでアキタブキが顔を出していました。本州のフキより二回り大きいのですが、聞いた話では苦みがやや強いのだとか。天ぷら、もしくは生で刻んでお味噌汁に混ぜるのが良いそうです。

Fukujyusou6
フクジュソウ

Fukujyusou7
フクジュソウ群生地

 フクジュソウも続々と咲き乱れて来ましたが、この日の観察の過程で野生個体の群生地を発見しました。一方向だけの写真ですが、本当は360度全方向を同じ密度のフクジュソウに囲まれています。見つけた時は、その光景に思わず笑ってしまいました。

Kujyaku1

Kujyaku2
クジャクチョウ

 そして、計らずも嬉しい出会いとなったのがクジャクチョウ。というか、成虫越冬するのでしたね。寒冷地生のチョウとは言えども、よくぞ氷点下20℃の冬を外で乗り切ったものだなぁと関心してしまいました。

Kujyaku3

Kujyaku4

 植物にしても動物にしても、一際多く生えている場所や、長い時間日光浴をしている場所というのは、他のところより気持ち暖かい気がしました。ある意味で、日だまりを渡り歩くようなものです。
 そういえば、自宅の隅で越冬しているエルタテハも気がつくと姿を消していました。、、、が、自力で家の外に出られる様には思えないので、どこかに挟まっているかもしれません。

弟子屈町 3月31日

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孔雀日和

 ミサイルが飛んだり、台風が通過したりと忙しい一ヶ月でしたが、気がつけば道東は秋の色が濃くなってきました。

Ezorisu
オニグルミを頬張るエゾリス

 広葉樹が茂る林を訪れた時、気配を感じて上を見上げると、樹の梢でオニグルミの房を頬張るエゾリスの姿がありました。短い秋の間に冬支度をしなければならないためか、近くに人がいても気にも留めず、樹々の間を忙しく走り回ってはクルミを集めていました。
 森の中には、エゾリスが食べたクルミの殻がよく落ちているのですが、基本的には中の堅い部分だけで、これが真っ二つに割れた状態で見つかります。ようやく、それの製造現場を見れることができて、ちょっと感動しました。

Kujyaku
クジャクチョウ

 そして、毎年の風景なのかはわかりませんが、ここの所クジャクチョウが至る所で乱舞するようになりました。道端に咲いている花を見れば、この様な有様です。これはこれで、樹々の紅葉と合わさって中々綺麗な光景です。

Akagera
アカゲラ

 連日、天気予報での最低気温が下がっており、予想では遂に2℃となりました、、、。10月からは、ストーブを常時点ける生活となりそうです。

弟子屈町 2017年9月6日:エゾリス
     2017年9月25日:クジャクチョウ、アカゲラ

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