ウスバキトンボの気分

Siokara
シオカラトンボ♂(未熟):ヒメウラナミジャノメを捕食

Onaga
オナガサナエ♂(未熟):休止

 この2ヶ月間、音信不通となっていましたが、いよいよ北の大地へと旅立つ事となりました。
 おそらくは、残りの生涯のほとんどを北海道で過ごす事になるかと思いますので、ウスバキトンボよろしく、新天地に骨を埋める覚悟で生きていこうと思います。次に更新する時は、北海道のトンボを紹介できれば良いのですが、一先ずは、ヒグマに食べられないように精々気をつけることにします。

神奈川県
 2017年5月8日:シオカラトンボ
 2017年6月26日:オナガサナエ

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煌めき

 ゴールデンウィークの後半は、川のトンボの様子を見て来ました。

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ダビドサナエ

 今回訪れた川では、水面から突き出た岩や岸辺の草にダビドサナエの抜け殻が多く見られ、羽化の時期は既に終盤という雰囲気でした。そんな中、今しがた水中から上がって来たばかりと思われる幼虫の姿を発見。そばに腰を据えて、羽化を見届ける事にしました。

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ダビドサナエ♀:羽化

 足場が中々気に入らなかったのか、脚を取っ替え引っ替えしつつ優に一時間をかけてから、ようやく羽化を始めました。実は、中々羽化が始まらなかったので、周辺の様子を見に1分ほど場を外したのですが、それを待っていたのか否か、戻って来た時には既に頭が出ていたというオチです・・・。
 羽化を始めたらあっという間で、途中で川面の風に流されながらも、さっきまで自分が入っていた殻にしがみつき、翅の展開が終わると直ぐさま飛び立って行きました。

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ダビドサナエ♀:羽化(別の個体)

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 最初の個体を見届けてから川を離れようとしたところ、少し離れた場所でも別の個体が殻から出ようとしてました。翅の展開後、こちらはしばらく留まってくれたので、せせらぎの音を聞きながら、初々しい翅の煌めきにしばし心を奪われました。

東京都 2017年5月6日

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静と動

 前回のコサナエに関しての補足ですが、楽園に潜む影(?)が蠢く場面がありました。

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怪しいツチガエル

 観察中、「ぎゅっぎゅっ」というツチガエルの鳴き声が聞こえて来ていたのですが、羽化中のコサナエの傍らをふと見れば、何やら怪しげな雰囲気のツチガエルの姿が。

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コサナエ(上とは別個体)に食らいついたツチガエル

 そして案の定、羽化中のコサナエに食らいつく場面も目撃してしまいました。どうやら、翅を伸ばしている時の揺れるような動きや、風に流されて体勢を戻す時の動きに反応してしまようで、捕食というよりも、条件反射で食らい付いているような気がしました。どちらにしても、一度こうなってしまうと羽化は失敗に終わるので、正に楽園の裏側を感じた瞬間でした。

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シオヤトンボ:交尾

 コサナエ観察を満喫したあと、陽当たりの良い湿地に場所を移し、今が盛りのシオヤトンボの楽園にも目を向けました。

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シオヤトンボ:産卵の合間の飛翔

 時折、どこからともなくメスがやって来てカップルが成立していたのですが、対してオスの数があまりにも多く、折角産卵を始めても、すぐさま別のオスに連れ去られるという事がほとんどでした。仕舞いにはメスも疲れたのか、ひたすら交尾拒否をする個体もいる始末・・・。他のオスから邪魔されず、落ち着いて産卵を行えていたのはほんの一握りでした。

Hosomi
ホソミイトトンボ♂

 午前中はコサナエの羽化、午後はシオヤトンボの闘争と産卵と、「静」と「動」の楽園を堪能した一日でした。

東京都 2017年5月5日

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楽園

 ゴールデンウィークの折り返し、天気が連日すこぶる良いので、久々にコサナエの楽園の様子を見に行って来ました。

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コサナエ♀(左奥:羽化)・♂(中央)

 8時頃に現場に着き、陽が当たり始めた池の岸を覗き込むと、抜け殻のそばで既に羽化を始めていた個体がいました。そして、その手前をよく見れば、正に上陸したばかりの幼虫も! 幸先が良いので、波を立てないように細心の注意を払いながら水に入り、早速観察を開始しました。

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コサナエ♀(左奥)・♂(右):羽化

 「岸」と行っても、岸辺に溜まった落ち葉の上で羽化していたので、事実上水面と変わりありません。もう少し上がっても良いのでは? と思うのですが、半ば腹部が水に浸りながらも羽化を決行するので、こちらも胸まで水に浸かりながらの観察となりました。

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コサナエ♂(両個体共に):羽化

 そして、ふと気がつけば羽化中の個体の後ろから、新たな幼虫が上陸! 移動するかと思いきや、なんとそのまま羽化を始めました。このままだと前に羽化していた個体に干渉するのでは・・・、と思っていたら、それを察したのか否か、先に羽化していた個体がすぐに飛び立って行きました。

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コサナエ♂:羽化

 先に羽化していた2個体が飛び去った後、最後の個体は伸び伸びと羽化を行い、無事に飛び立って行きました。水面ぎりぎりでの羽化というのは格好良いものですが、胴長を新調した事に余裕をこいて姿勢を下げ過ぎ、中に水が流れ込んでしまいました。

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コサナエ♀(左)・♂(右):羽化

 中には、こんな羽化現場も。2個体並んでというのも然ることながら、オス・メス並んで、しかも向き合っての羽化というのは絵になりますね。

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 仲良く飛んで行くかと思いきや、メスの方が羽化を早々と終えて飛び去って行きました。
 何度か訪れた事はありましたが、ここまで素晴らしい楽園であったとは、嬉しさよりも驚きの方が大きい一時でした。

東京都 2017年5月5日

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睨み合い

 今期は残念ながらムカシトンボの羽化をちゃんと観察できていませんが、気が付けばぼちぼち産卵も始まっている事だろうと思い、永らく後回しにしていた産卵風景を観察するべく、数年前に訪れた場所に足を運びました。

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ニホンカナヘビ

 現場に付いて上から沢を覗き込むと、遠目にムカシトンボらしき影が移動するのが見えたので、通りそうな場所近くの岩に腰掛け、日光浴をするニホンカナヘビを横目に到来を待ちました。

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ムカシトンボ♂:パトロール飛翔

 しばらくすると、ムカシトンボのオスがふっと現れ、沢沿いの茂みを覗き込むようにパトロールを始めました。私が腰掛けていた目の前を通り過ぎるとき、やはり異質な存在(私)が気になったのか、数秒間ホバリングしつつ銀色の目でこちらを睨みつける場面も・・・。

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ムカシトンボ♀:産卵

 そしてその後、オス達のパトロールがふっと途絶えるのと同時に、どこからともなくメスが現れ、目の前の岩場に茂っていたジャゴケで産卵を始めてくれました。噂に違わず敏感で、こちらの一挙手一投足に直ぐさま反応して飛んでしまうので、写真は撮れたものの、まだまだ辛抱が足りないなぁと痛感しました。
 個人での観察ではやや不振気味でしたが、今回についてはムカシトンボの歩調を辛うじて捉える事ができて、一安心です。

神奈川県 2017年4月30日

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