水上花見

 先日は野山の花々を観察しに行きましたが、今回は町の片隅に咲く花々を探しに出かけてきました。

Sirobanatanpopo
シロバナタンポポ

 数年前に発見したスミレの大株のあった場所へ行ってみると、残念ながら株は姿を消していました。その代わり、川沿いのコンクリートの隙間でシロバナタンポポを一株発見。実は、この近くにシロバナタンポポの小さな群生地があったのですが、何かしらの理由でこつ然と消えてしまったので、その生き残りかもしれません。

Kaituburi
桜とカイツブリ

 スミレなどは今ひとつでしたが、場所によっては桜がちらほらと咲き出しており、その下の水面でカイツブリが優雅に漂っていました。お花見のシーズンはすぐそこのようです。

東京都 2017年3月25日

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ヒロイン

 春めいて来たので、植物に詳しい後輩のM君の案内のもと、スミレ観察に行ってきました。

Ume
梅林

Yogorenekonome
ヨゴレネコノメ

Eizansumire
エイザンスミレ

Azumaichige
アズマイチゲ

 最盛期にはまだ早かったのですが、梅が美しく咲き乱れる林道を進むと、日影ではネコノメソウが、日向ではエイザンスミレやアズマイチゲなどが、それぞれの場所で可憐な花を咲かせていました。同行者が植物屋だったお蔭で私とは目の付けどころが違い、背丈の低いスミレなどを次々と見つけて教えてくれました。

Cyarumerusou
コチャルメルソウ

 中でも、今回教えて貰って初めて見る事ができたのが、こちらのコチャルメルソウ。目立たない植物なので、教えてもらわないと絶対に見つけられなかったでしょう。名前の通り、楽器のチャルメラ(チャルメル)を思わせるような面白い形の花でした。

Tachitubosumire
タチツボスミレ

Hinasumire
ヒナスミレ & 後輩のM君

 大学の思い出話に花咲かせつつ、春の主役とも言える桜に劣らず、健気に花を咲かせる小さなヒロイン達に癒された一時でした。

東京都 2017年3月20日

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ほっと一息

 うどん県から無事に帰還しました。これからしばらくは、次の職場に向けての準備等で忙しくなるので、その前に地元の公園の様子を見て来ました。

Tukushi
ツクシ(スギナ)

Himesumire
ヒメスミレ

 今年も変わらず、水田の畦道からツクシが次々と顔を出し、陽当たりの良い地面では可愛らしいヒメスミレが花を咲かせていました。

Benishizimi
ベニシジミ(幼虫)

 スイバの葉の裏側にはベニシジミの姿も。お馴染みの生きもの達ではありますが、その姿を毎年変わらずに見る事ができると、とてもほっとします。

東京都 2017年3月18日

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分け入っても

 シコクトゲオトンボの初観察から早2週間が経ちましたが、未だに発見時の興奮が鮮明な記憶として残る中、今回も新たな生息地を探して山に分け入ってきました。

Asahina
アサヒナカワトンボ

 細流の落ち葉を掻き分けてみると、早速ヤゴが転がり出て来ました。シコクトゲオトンボか!と思いきや、アサヒナカワトンボです。それでも四国では初の出会いですし、久々に見るとなんだか懐かしいものがあります。

Sawagani
サワガニ

 合わせてシコクトゲオトンボもと思って引き続き探しましたが、サワガニに威嚇されたくらいで、最初のアサヒナカワトンボ以外は結局成果がありませんでした。
 なんとなくわかった様な気分になっていましたが、自然相手はそう簡単ではないですね。そこが難しくも面白いところではありますが。

Ume

 香川も少しずつ春めいて来ましたが、仕事の関係により2月一杯で香川を去り、故郷の東京へ一旦戻る事になりました。香川ではわずか5ヶ月足らずの生活でしたから、トンボ面では心残りが多いのが正直な気持ちですが、ナニワトンボやオオキトンボ、シコクトゲオトンボを見る事ができただけでも、良かったのかなと思います。
 合わせてお知らせなのですが、この2年間不安定な身であったものの、ようやく落ち着いて仕事をする環境が整いました。4月から新たな地で腰を据えて生活・仕事をすることになるのですが、その場所についてはまた1ヶ月後に。

香川県 2017年2月27日

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パイオニア

 四国のトンボを語る上で忘れてはならない種に、シコクトゲオトンボがいます。世界で唯一、日本のしかも四国だけに生息しているトンボですが、分布だけでなく、生息環境も特殊なトンボです。成虫が現れるのは5月頃からなのですが、幼虫期間は2〜3年と推定されるため、冬場でもヤゴの姿を見る事ができます。

 実は昨年の12月頃から、シコクトゲオトンボのヤゴの姿を拝むべく、資料を漁りつつ何度か探索に乗り出したのですが、運が悪いのか、センスが無いのか、なかなか見つけられず、この時期まで引きずって来てしまいました。それこそ、トンボ屋の大先輩方に聞けば楽なのでしょうが、やはりそれは取って置きの手段。まずは自分の足で現場に行って、雰囲気だけでも感じる事が重要です。

Turara

 この日も、資料と類似した環境を探して県内をさすらい、氷柱の伸びる岩の下、湧き水の滴る落ち葉や苔をひたすら捲っていたのですが、未だ成果無しでした。我武者らに探しながら、脳裏には数日前に尾園さんの湘南むし日記にて、お隣の徳島県内で撮影したシコクトゲオトンボの記事が過ります。

 自分には高嶺の花だったか・・・と思いつつ、岩に張り付いた何枚目かもわからない落ち葉を捲ってみると、そこに天然の小さな窪が現れました。そしてその瞬間、窪の中に潜んでいた小さな生きものに、目が釘付けになりました・・・!?

Shikokutogeo1
これは・・・!?

Shikokutogeo2
シコクトゲオトンボ

 最初は半信半疑でしたが、住処からお出で願い、その全体を見た時に、ワンテンポ遅れて「いたー!!!」という絶叫が周囲の森にこだましました。

Shikokutogeo3

 体長は1センチほどで、この大きな頭とずんぐりした体型、腹部の先端に付いた円形に近い鰓は、紛う事無きシコクトゲオトンボのヤゴの特徴です。実物を見ると、結構かわいいですね。

Rindou
生息環境

 今回見つけた環境というのが、こちら。普通ならば、トンボのヤゴがいるとは到底思わない環境ですが、写真右側の湧き水が滴る岩で確認しました。
 シコクトゲオトンボの属するヤマイトトンボ科は、樹林に囲まれた河川源流部、もしくは今回のような湧き水の滴る林道沿いの苔むした岩場などに生息しているようで、一説では他の種との競争を避けて、ほとんどのトンボが利用しない上記の環境を選んだとされています。最初にも書いた通り、幼虫期間が推定で2〜3年との事ですから、競争はなくとも、食料が豊富な環境とは必ずしも言えなさそうです。しかしながら、やはり普通のトンボが生息しないような環境にあえて進出・適応したという点では、中々魅力的なトンボだと言えるでしょう。

 若干、まぐれだった面もありますが、特殊な暮らしぶりの一部を直に見る事ができただけでも、非常に大きな収穫となりました。これを活かして、県内の他の場所でも探索を続けたいと思います。

香川県 2017年2月13日

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